不動産担当営業がアンケートをとる理由
住宅購入検討者と不動産会社双方にとって、今後の無駄な時間を省く目的があります。
不動産会社に来店したお客様に対し双方で初対面ですから、次のような情報収集になります。
どのようなお客様か?
どのような希望を求めているのか?
を知る必要があります。
大きく分けて2つ
・どのような物件を希望され、どれぐらいの予算を予想しているか?
・この人は本当に住宅を買える人なのか?
を担当営業は今後の対応を判断する材料にします。
私が行っていた事は、物件現地のご案内に出かける前に事細かく詳細な情報を双方で十分に話し合い、不動産会社とお客様の希望の特徴をとらえて判断をすることです。
希望エリアと希望する物件種目
考えている物件と相場が合っているか?
担当営業が最も知りたいことは、
【住宅ローンを組むにあたり、最低限の諸条件をクリアしているか?】
【現在の勤務状態と年収金額】
その情報は購入可能かの判断材料としては必須情報で重要です。
過去に、このようなお客様がいらっしゃいました。
「初対面なので、年収は今教えたくない。」
このように考えるのもわかる気がしますが、住宅ローンの借り入れ可能金額の試算は現在の状況において住宅購入が可能か?不可能か?この判断に必要な情報になります。
年収金額を聞く事は不動産担当営業にとっては非常に重要な材料となるのです。
年収金額の情報が掴めなければ先に進まないので、その場でお帰りいただいた方がいます。
来店したいただいたお客様もわざわざ時間を作っていただきますが、不動産担当営業もそのお客様を以降に本気で対応するために、初回の来社時にはこと細かな情報収集は必須になります。
【過去に金融機関との返済においての取引事故が発生しているかどうか?】
【住宅ローンを組むとされる方の健康状態はどうか?】
【車購入時のオートローンの有無や、残債金額】
【いままでに携帯電話の滞納の有無、コンビニで振り込むように振込伝票で支払った経験】
【現在の病院の通院状況と投薬の種類と期間】
【転職歴と現職と前職の関連性など】
この状況が発生していると住宅ローンが組めずに、住宅を購入できないことになってしまいます。
お客様と不動産営業の間で、机に着座してから詳細結果が分かるまで長時間を要する場合があります。
お客様からすると、
「現在ある物件情報を知りたい」
「早く物件現地を見たい」
そのような気持ちが強くなり、徐々に気持ちが焦ってきているのもこちらに伝わります。
その時でも不動産担当営業が情報収集をしながら頭の中では、
「この人に対してはこの物件が該当する」
「この物件を参考に見ていただき、感じている様子によってはこの物件を案内しよう」
「お客様の希望によると、希望するエリアの物件の相場観と希望する土地や建物の大きさが全然合わない」
このように物件を描きながら対応を進めていきます。
不動産担当営業で最も重要な事はこのようなやりとりの中で、どの物件が早々に頭に浮かんでくるかが非常に重要です。
不動産担当営業は普段の営業活動の中でたくさんの物件数を日々調査しています。
どのようなお客様がいつ来てもいいように様々な情報を収集しています。
その準備がなければ現実に案内に出かけることが難しく、来店したお客様に迷惑がかかってしまうことになります。
不動産担当営業は歩合の収入が欲しいので、何とか決めるために必死で頭の中で考えます。
【多少希望と違っているような物件でも、それがお客様にとって本当に良いのか?】
【マッチングした物件を紹介することは今の段階だと難しいことになるのか?】
【お客様の希望するもの以外の物件で違った方向性のアドバイスになってしまわないか?】
不動産担当営業の価値につながる重要な要素と考えます。
各社、不動産会社により営業方針により指示の違いがあります。
事務所が存在するエリア近隣の物件は全て把握している場合が多いですが、遠方の物件はほとんど把握していません。
お客様の通勤のルート・ご夫婦のどちらかの実家がある・通学されているお客様の学校のエリアなどの要望がある場合がありますが、遠方の物件情報はほとんど把握していません。
「今回のお客様は、成績になりにくい」
「希望エリアの遠方なので、手間がかかるお客様だな」
「何とかうまいことを言って、このお客様は今後の対応として外したい気分だな」
このように、不動産担当営業も様々に考えるタイプがいます。
私は、お客様の勤務に対しての通勤状態・奥様の勤務先の通勤状態・お子様の通学ルート・生活の利便性・環境・該当する金額のエリアを選択肢として他方面の提案営業をしていました。
各鉄道路線の特徴を考え、予算内に購入できる物件を洗い出し、実際にそのエリア物件を徹底的に下見。
販売資料をお客様にお渡しすると、お客様自身も知らないエリアなので楽しみ半分、不安半分の気持ちになりますが、あらためて案内のお約束を取り現地を案内します。
遠方の物件情報をご提供するやり方は、会社自体の方針と外れることがあり、このような上司からの指示がでていることもあります。
「このお客様は丁重にお断りするように」
「なるべく近隣エリアで納められるようにしなさい」
過去に実際にこのようなことがありました。
大手不動産会社の場合ですと、一定の成績を上げなければ、その事務所や会社自体の利益が出ないことになり、多額の固定費、宣伝広告費の捻出が出来なくなるので、手間のかかるお客様は、丁重にお断りするスタイルですね。
お客様が現在住んでいる場所は、たまたま結婚して賃貸で部屋を借りただけの理由だったり。
今住んでいるその場所が、今後の人生で重要な場所と考えて正解かどうか?
新たな生活の場所として真剣に考えたいお客様の気持ちと、不動産担当営業の利益を追求することを優先に考えられたら、希望にマッチングする物件と出逢える可能性は低いですね。
このブログの目的である資産価値が高く、将来の人生の財産になる住宅を選択することから大きく外れてします。
私の経験は、東京エリアで物件がなければ、千葉・埼玉・神奈川まで。
無ければそのほかのエリアも検索する。
平日でお客様の対応が少ない時間を利用して、あえて電車とバスを使い、ときには徒歩で物件を見に行くと、そのエリアの特徴が十分に理解できることができます。
事前調査をした物件の全部をお客様のご案内する事は無いのですが、ほかのエリアの場合でも、
「あのお客様にはこの物件はいい感じだが、この物件はよくないな」
このように考えながら物件の下見をしています。
結果的には、今の生活から縁がない場所だった物件をご成約いただくこともあります。
お引っ越し後にお話を伺うと、
「良い部分と悪い部分が最初からわかって契約しているので後悔や違和感がない」
「納得して購入しているので、失敗した気持ちにはなっていない。」
「通勤通学や日常生活を考えて選択しているので、不満に感じる部分はほぼない。」
このようなご意見をいただいております。
お客様により他のエリアを探してみますが、それでも無ければ初歩に戻り、現在お住まいのエリアを今一度特徴の見直しをして、
2階建もしくは3階建の違い、駅から離れると変わる相場観や、駅から遠いけれども住宅環境としては利便性が高いなど。
中古住宅・中古マンションも検討の視野にします。 メリット・デメリットを伝えながら。
分析調査の繰り返しで来場する物件が見つかるまで対応させていただいたことが多々あります。
もし不動産会社に行って、担当営業の言動や考え方に目をつけるとしたら、
「この営業担当者は、私たちにとって大切な情報提供してくれるのかな?」
「この辺、営業担当に私たちの夢を託して大丈夫なのかな?」
「もし遠方の希望を出したときに、どのような対応になるかな?」
インターネットで物件を検索すれば情報が多々出てきますが、実際に現地に足を運ばなければ、全体の雰囲気を感じることができません。
住宅の購入は楽なことではありません。
購入検討するお客様も、不動産担当営業も、双方で真剣勝負です。
思考の違いで最終ゴールまで行く事はたくさんのハードルを生じるのも事実です。
人生を変えるためには新しいことに挑戦しなくてはいけないですよね!
人生を変えるためには今の自分より、より良い自分へ成長する必要がありますよね!
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